頭文字Dを見て思い出した少年漫画のワクワク感
(イラストはいつもの如くゾノさんより)
ここ一ヶ月間ジワジワと毎朝「頭文字D」というアニメを見ておりました。
頭文字D コミック 全48巻完結セット (ヤングマガジンコミックス)
- 作者: しげの秀一
- 出版社/メーカー: 講談社
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有名な作品で、現在は新劇場版が順次上映されるなど、エヴァかよ!と思わず突っ込みたくなる程の人気漫画みたいなんですけど、私はぜんっぜん見た事なくてですね。
まぁ「なんか車の漫画だよねー、名前だけは知ってるわぁ」レベルの認知度。
車とか全然興味ないし、まぁ動けば問題ナシ的スタンスなもんで漫画の存在は中学な頃から知っていても見ようとは思ってませんでした。
それが、それがですよ。
ちょっと前に放送された※「youは何しに日本へ」という番組で、頭文字Dが好きすぎて日本に整地巡礼をしに来た外国人に密着された回をたまたま見てですね。
(※この番組に登場する外国人は結構な確率でアニメとかアイドルとかそういうの目的にする人多い故、日本のアニメ漫画文化の根付き具合をら垣間見れる。あとは自転車で日本を巡る的なアグレッシブ外国人とかも多い)
で。
その時の外国人さんの※笑顔と興奮を見てたら、何だか私まで幸せな気持ちになるわ、漫画の内容が気になるわでちょっとテンションが上がっちゃいまして。
(※ここまで、ガチにハマれるものが人生上で一切なかったので心底羨ましいのです)
けれど漫画の文字追うのすら億劫な程の活字離れの深刻化した私に「頭文字D」(全48巻)を完読するなど土台無理な話というか鬼畜の諸行なんで、私はアニメを見ることにしました。
ちょうど朝のメイク時間に見るものを探していたので丁度良いなぁと。
(頭文字Dの前は池上彰の経済に関する授業を見ておりました。池上先生好きなので)
したらば、まぁ面白い面白い。
これぞまさしく少年漫画の真骨頂ぞ!と大いに語りたくなる程熱いバトルの連続に、なにやら忘れかけていた10代の、忍者になる為に印を結んで火遁をかましていた頃の純粋な気持ちを思い出しました。
ストーリーを簡単に申しますと、どこかぼやっとしている普通の高校生(藤原拓海)が、家の稼業である豆腐屋の配達で身につけたドラテクで名だたる好敵手達と熱いバトルを繰り広げていくというもの。
最初は拓海も車の事なんか全然わかってなくて「タイヤが4つ付いててエンジンがついてればどれも同じじゃん」という走り屋って何?的ノリなんです。
ただ、父親に豆腐の配達を無理やりやらされて面倒だし早く終わらせたいが為に、峠を早く下る事だけを考えて走っていたら知らぬ間に凄いドライバーになってた感じ。
こういう本人の知らぬ間に実はその道では凄い武器となるものを得て、その力を開花させていく系ってもうたまらんですよね。
苛めっ子から逃げる為に凄い脚が早くなってアメフトの世界で活躍しだす「アイシールド21」しかり、節約の為にアキバにチャリで通い続けた結果、自転車競技でインターハイ優勝をするまでに至った「弱虫ペダル」しかり。
基本、そういう主人公はその“何か”に出会うまでは学校では普通か、もしくは普通より下のヒエラルキーに存在する※弱者である事が多いんですよね。
そこから努力、友情、勝利!を経て成長していくまさに珠玉の少年漫画具合がたまらないのなんのって。
こんな風にヒエラルキー低い位置に存在するタイプの主人公が多いのは、ライズアップ並みに結果にコミットした後の変身具合が胸熱なドラマを生むからでしょうね。
まさに醜いアヒルの子展開。
(※「頭文字D」では夢中なものなど何もない若干人生つまらん的主人公。「アイシールド21」は虐められっ子で友達いない主人公。「弱虫ペダル」はオタクで友達いない主人公)
いや、頭文字Dにの主人公に関してはそんなにヒエラルキー下ではないか。掲載誌と時代の違いなのか、藤原拓海はアニメの第1話からなかなかにモテる。
突如現れた同級生から猛烈アタックを受けて「2人で海行こうよ」的展開に私は目を瞬かせたもんです。
なんだかんだ女の子と海に行く為に、父親に言われてバトルに参加して強敵を強敵と意識せずに勝ってしまった序盤は見ていて「ひゃっほーい」となりましたよね。
そんなこんなで徐々に走り屋としての自覚を持って強敵達を倒す様が爽快で、毎朝の私の出勤時の運転を気持ちだけ走り屋にしてくれました。
ありがとう、頭文字D。
にしても昔のアニメって長い長い。
First stage終わって、あれ?何だ?まだ続く系?そら見ないと!と意気込んでSecond stage。
そして、あ?まだ続く?よしきた来いとthird stage。thirdが終われば勿論の如く存在するfourth stage。
そこからfifth stage、かーらのやっとこさfinal stageにてアニメ終了という……。
長い、長い道のりでした。
総集編のbattle stageはもう見ておりません。
そこは連続で見てきた私には必要なきものだった故。
この長さは私が保育園の頃、最終回最終回と言いながら来週からの新番組の紹介で末尾に、RやらSRやらをつけて放送し続けた昨今またブームの再燃しているセーラームーンを思い出しました。
長くても。2クールの最近のアニメに慣れた私にはなかなか見終わるのに息切れのするアニメでしたが、けれど。ともかく。
おもしろかったです!