米相場

米騒動というサイトにくっついているブログ。

そう、社会人になってから分かったことというのがありまして

⚫︎海街diaryを見てきまして。

SWITCH Vol.33 No.6  是枝裕和の20年 ”海街”へー ある家族の物語

SWITCH Vol.33 No.6 是枝裕和の20年 ”海街”へー ある家族の物語

  • 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング
  • 発売日: 2015/05/20

昨日、友達と映画「海街diary」を見てきました。
特に何をすると決めているわけではなかったので、とにかく癒されたいという信念のもと午前中から集合して、ふらふらした1日でした。

⚫︎映画の感想の前に

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(大学の頃、よく学校をサボり電車を途中下車しては一人で散歩に向かった公園の中にある滝)


大学の頃、私は塾でアルバイトをしておりましてね。

その当時の塾の副塾長が、まだ私達大学生と年の近い新卒1年目の(とはいっても仕事の出来る新卒1年目)の人で。

ある時、休みの日はなにして過ごしてるのかみたいな話になって。

で、その時その副塾長が「滝に、行ってるね。なんか、こう、滝いいなって思って。癒されるっていうか」って言ってて。

当時、まだ大学生だった私は「www滝きーましたー!滝って!なーぜーに!まさかのマイブーム滝!さすが!副塾長!ひとあじ違われてらっしゃるうひゃうひゃ」みたいな感じだったんです。

こう、なんていうか滝がどうこうという訳ではなく、なんか「滝」というものに観光的ノリではない、何か真に迫るものを感じなが「滝、いいじゃないですか(遠い目)」みたいな副塾長の言葉が妙に当時の私にはツボに入りまして。


なんか休み開けとかに「また滝行ったんすかwわっふ」みたいな事をのたまっては副塾長を不思議成人男性呼ばわりしていた私は本当に人生の夏休み満喫中のモラトリアム女であったことよ。


わかる……今なら、わかる。

滝、というか、なんというか。


分かりやすく、自分を癒しの方向へもっていきたいというか。

仕事ばかっかりの毎日にから分かりやすく日常の喧騒から逃れたいというか、平日では感じ得ない何かを求めているというか。

それが、滝なのか何なのかは然程重要ではなく、ただ本当に「あぁ、自分は今とても日常とは違った悠久の癒しの中にこの身を置いている……そう、そうだ。今とても私は癒されているのだ。うん、うん。……明日が月曜とかそういうの、今はわすれていこ、マジで」みたいなノリで副塾長は自分の均整を保っていたのではなかろうか。

それが滝だっただけでね。


⚫︎ほら、花ってなんか癒される。

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(昨日、癒しを求めに行った先で見つけたあじさい達。そう、つまり副塾長の中での滝が、昨日の私でいうとあじさいであったのであろう)


大学生のザ、モラトリアム私は結局のところ嫌なことからはふらりふらりと逃げられる余裕の中で生きていたので、副塾長のその遠い目で言葉にしていた「滝」に草をはやしながら笑えたわけです。


いまなら笑わない。

わかります、ええ、わかります。

滝いいですよね(遠い目)

という具合に、真の共感とともに頷けるはず。草など生えない。


授業に出たくなくて、途中下車して広い公園をぐるりして、図書館で涼んで、学校で勉強する筈だったところを自学したり、やっぱり散歩に出たり。

そういう今思うととんでもなく贅沢な日々を私はきちんと享受して生きていた。

羨ましいぞちくしょう。

仕事行く途中で車のハンドルをぐるりしてドライブに、人生で一度くらい行ってみたい。


けれど、そんな根性私にはない。

あるわけないけど、そうね。ほんとに、いつの日か。死ぬまでの間に一回くらいやってみたい事リストに入れとこうかと思います。



⚫︎海街diaryを見たかった理由は、丁寧な人達の暮らしを見たかったのと、癒されたかったから

海街diary オリジナルサウンドトラック



という訳で、日常の嫌な喧騒を忘れ去りたくて、明らかな癒しを求めて見に行ったのが「海街diary」だったわけです。

感想に移る前段階がとてもだらだらしてしまって私は一体何が書きたかったのかわけがわからなくなってきましたが、もう少しブログを続けます。


※当たり前のように映画のネタバレがあると思いますので、そこらへん気をつけて。


【ひじょうに説明する気のないあらすじ】

鎌倉で暮らす三姉妹が父親の死をきっかけに、腹違いの妹と暮らす4人の日常を描いたおはなし。

(気になる方はこうしきホームページでもみてください)


思い描いていた通りの、丁寧で綺麗で、そして私に癒しをくれた映画でした。

あぁ、見てよかった。

たぶん、この映画はストーリーも良いのだけれど、映像美を魅せたい感じの映画なのでしょう。

鎌倉の四季折々の風景とか、そこに暮らす四姉妹がそれぞれ慌ただしくも丁寧に暮らしいている様とか。

すてきにも程がある。


なんとか映画祭に出品する作品だけあって「これぞ日本。まさしく日本」みたいな映画でした。


まぁ、私のような完璧なひとりっこの目線から見ていると、この四姉妹のやりとりがファンタジーの世界を見ているようで、新鮮で羨ましくて、そして最高にわくわくしました。

ひとりっこと兄弟持ちって感覚に天と地ほど差があるのよ。ほんとにね。


一緒に見た友達は三兄弟の長女なので、あーわかるわかるあるあるみたいな目線みたいでしたけど。


電話が鳴って、長女が次女に「ほら、電話でなさいよ」と言い、次女は面倒くさそうに三女に「電話出てよ」と言いつけ、三女が仕方なしに電話に出るというシーン。

友達は「これ、うちでもよくあったわ」と、どこか懐かしそうでした。


まあ、そして結局三女が電話に出るものの「おねーちゃーん!おばさんから電話ー」となり、結局長女が電話に出るというところもなんかよくある光景で。

きっと一般家庭では最後が「おかーさーん!おばちゃんがお母さんと代わってってー」みたくなるんでしょうね。はなっからお母さん出ろよというツッコミを、はたから入れたくなる光景。

そういう日常の光景を映像で、しかも映画という大画面で見ると、途端に私にはハリーポッター並みのファンタジーを感じるのだから、兄弟持ちの人にしてみればきっと不可思議野郎でしょうね。


そうそう。

特に次女役の長澤まさみの、まさに次女!という自由でさばけて、どこかただれたような感じに友達も私と「ひい、しびれる」と憧れを抱いたりしておりました。

酒と男が大好きで、しっかりものの長女とはよく喧嘩するけど、なにかあったら長女との団結はすごい、みたいな。

長澤まさみ綾瀬はるかの朝食での喧嘩シーンは思わずあはは!レベルで笑いました。

私にとってはまさにファンタジー。


でも、これは共感できたよっ!ってのがありまして。

次女が「遅刻する遅刻する」と慌てて玄関を飛び出したものの、バックの中を見て玄関に戻ろうとして長女から「なになに、どうしたの?」と言われて「財布忘れた」と言った直後に「あ、入ってた」と言って、またとんぼ返りして玄関を飛び出す地味なシーン。

これは私もよくあるので隣の友達と「わかる…….!」と頷きあいました。

私の場合、財布ではなくケータイで、なになにと言ってくるのが母親ってだけ。


夏帆演じる三女の一人きままな感じもまた大変よろしゅうございました。

大喧嘩する長女と次女の様子をこわごわ見つめながら、どうにかしようと「お腹すいたねー、ごはんにしようか」と言い出すところに、なんだか末っ子の本質を見た気がしました。


まぁ、何度も言うように、ひとりっこの私には全てが魔法界的ファンタジーに等しいのですけれどもね。


あと、地味に好きだったのは長女の綾瀬はるかが家の階段を膝をつきながら丁寧に掃除をしているシーンでした。

なんだか、とても、良いなぁと思いました。

私の琴線に触れてメロディーをかなでたレベルで良かった。


あと、あんまり映画と関係はないのだけれど、この映画けっこう喪服になるシーンが多くてですね。

長澤まさみの着てる喪服がいかしてて格好良くて(着てるのが長澤まさみだからということは重々承知)

そろそろ私も自分用の喪服を買わないとなぁと地味に思いました。

夏、もしくは今年の冬のボーナスで一着買っておこうと思います。

海街diary  長澤まさみ  喪服」で、検索をかけてみねば。

喪服リサーチをして、いざ買うってなった時はまたブログに詳細を載っけにきます。私の喪服に関するあれこれなどブログに書いたところで、ですけど!!私は未来の私にこんな自分もいたんだよ!というメッセージも込めて書く!


⚫︎映画の後は滝とあじさいで公園を散歩したのでした。

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(映画を見て、あじさいを見て。わかりやすく癒された私は、また一週間を迎えたのでした)



良い休日を過ごせました。

ながながと、何が言いたかったのかわかりませんが、ほんとに良い休日でした。


よしきた、私に事務は向いてない。

生まれ変わらない限り、ずっとそれは変わらない。